
悩みが消えずに困っていることはないでしょうか。
過去のことが忘れられない、こんなことが起きてしまったらどうしよう。
そうして思い悩んでいて、何も手につかないということが起きていないでしょうか。
それは、記憶と妄想に取り憑かれているからです。それらがあなたの意識を縛るために起きていることです。
しかし、そこから抜け出す方法はあります。問題なのは、その方法を知らないだけです。
あなたの性格の問題ではありません。
目次だよ
【記憶と妄想に取り憑かれるとは】
記憶と妄想に取り憑かれるとは、頭の中で過去と未来が現在と混在して、現在の時間を生きられない状況のことです。
記憶は過去、妄想は未来に対して思うことです。
これらについて、もう少し詳しくみていきましょう。
・記憶に取り憑かれる
記憶に取り憑かれるとは、過去の経験をずっと思い返し続けている状態です。
ここでの記憶というのは、大抵は悪い思い出になります。
何かに失敗してしまったり、大切なものを失ってしまったり、恥ずかしかったり、不快な思いをしたりなどです。
こういった負の感情が起きる記憶は、なかなか忘れられません。
これは過去の経験をもとに、次は良くしたいという思いから来ていると思います。
しかし、同時にその時の嫌な思いまで一緒に呼び寄せてしまっています。
その負の感情を取り払うことができずに、今は何も問題が起きていなくても元気を失ってしまうのです。
・妄想に取り憑かれる
妄想に取り憑かれるとは、まだ起きていない未来に対してずっと思い続けている状態です。
ここでも、妄想というのは、大抵は悪いことを思うことです。
大きな不安と言い換えてもいいかもしれません。
妄想は過去の記憶をもとに、未来でも同じような嫌な経験をするんじゃないかと間違った予測をすることです。
また失敗するんじゃないか、失ってしまうんじゃないか、恥をかくんじゃないか、不快な思いをするんじゃないかなどです。
ある程度の予測は、前もって危機を回避するのに便利かもしれません。
ところが、一度それに取り憑かれると、ずっとそればかりが頭の中を駆け巡り、今すべきことが満足にできなくなってしまうのです。
・取り憑かれることで今を失う
記憶は過去のものであり、妄想は未来にあります。
それらはどちらも現在には実在しません。
ところが、頭の中では、これらと現在を混ぜてしまうのです。
一度取り憑かれると、それはなかなか消えないため、現在おきていることに対してうまく対応できなくなっていきます。
記憶と妄想に取り憑かれてしまうと、今を生きられないんです。
【記憶と妄想に取り憑かれてしまうのは】
意識しなくても、記憶と妄想が出てきてしまうのは、人であれば当然です。
過去の体験から学び、未来を予測することで失敗を避けられる可能性があるかもしれないからです。
問題なのは、暗い感情を連れてきたまま、それに取り憑かれ続けてしまうことにあります。
取り憑かれ続ける原因は、あなたがそれに気が付かないことです。
・取り憑かれていることに気が付かない
あなたが記憶と妄想に取り憑かれいるとき、あなたはそれに気が付いていないんです。
意識が向こう側へ行ってしまうと、そこから今に戻るのは難しいのです。
あるとき「はっ」と我に変えるといった体験はないでしょうか。
そんなときは、意識が取り憑かれ、どこかへ行ってしまっていた証拠です。
・取り憑かれていることに「気付く」という方法を知らない
取り憑かれ続けていることに気付けないのは、「気付く」という方法を知らないからです。
これは少しむずかしい話です。
そもそも、自分が取り憑かれているという状況を知らなければ、自然に消えるまで取り憑かれ続けてしまうのです。
それに「気付く」というのは、取り憑かれるとはどんなことなのかを知り、今の自分がそれになっているかどうかを判断するということです。
「気付く」ということを知ることが大切です。
【取り憑かれから抜け出す方法】
記憶と妄想の取り憑かれから抜け出す方法を紹介します。
それは一言で言い表すなら「今に集中する」ことです。
記憶と妄想はいずれも現在のことではありません。
現在に目を向けることで、記憶と妄想に取り憑かれなくなります。
・記憶と妄想に取り憑かれていることに気付く
あなたは「気付く」ということを知りました。
今自分が取り憑かれているのなら、気付くことができるはずです。
目の前のことと関係がなく気持ちが不快であると感じたら、
それは記憶と妄想に取り憑かれているときです。
「あ、今取り憑かれていた」と思うことで、すぐに本当の自分を取り戻すことができます。
・今に集中する
記憶と妄想から開放されたら、今に集中してください。
今に集中することとは、今すべきことを考えて、それを実際に行うことです。
悩みは思うためではなく、解決するために取り組むんです。
悩みのない人というのは、常に今を生きている人です。
この瞬間こそが全てだと分かっているから、いつも全力でいられます。
また今に集中することについては、過去の記事でも紹介しているので、参考にしてみてください。
・忙しくする
あえて予定を埋め尽くてしまって、目の前のことしか考えられないようにしてしまうのも一つの手です。
人は一つのことしか考えられません。
目の前でやらないといけないことが次から次へとやって来れば、他ことを考える暇なんてなくなります。
夢中でいられれば、記憶と妄想が取り憑くスキがなくなります。
・それでも記憶と妄想が取り憑くなら
予定をいっぱい詰めて、今に集中しようとしても取り憑かれそうになるのなら、
そのことを紙に書き出してしまいましょう。
頭の中に残さずに、全て出しきってみてください。
こうして書くだけでも気持ちがスッキリできます。
残し続けてしまうからこそ、気になってしまうんですよね。
そして、書いたことはその場で忘れてしまいましょう。
【悩みのない人なんていない】
人であれば、必ず何か悩みを抱えて生きています。
そんなときに、過去の失敗した記憶やこの先の不幸を妄想してしまうことで、
悩みをどんどん大きなものにしてしまうことはよくあります。
しかし、記憶と妄想はただの幻想です。確信が持てる今にこそ真実があります。
過去が蘇ることはありえませんし、妄想が実現することもほとんどありません。
まずはその取り憑きに気付くことです。
それらはいつやって来るかは分かりませんが、必ずやって来ます。
気付くことができたのなら、あとはひたすら今日の残りを生き抜くだけです。